無能日記

わらを編んで生活しています。

猫タワーは必要なのか?

「場所取るけど、猫タワーってやっぱり必要なのかな?」
猫を飼っている人で、こう考えたことがある人は多いだろう。
猫タワー(キャットタワー)とは、猫ベッドや爪とぎを備え、猫がよじ登って運動できる猫用の家具である。

猫と暮らすとき、私たちは猫に衣食住を提供する。
「ごはんとトイレがあれば、まあいいかな」
はじめそう思っていたとしても、猫と気持ちが通じ合うにつれ
「退屈していないだろうか」
「もっと幸せになってほしい」
こんなふうに考える。
それは、猫を思う気持ちがあるからだ。
私たちは、興味・関心がないものに対して「こうした方がいいかな?」などとあれこれ思案することはない

猫タワーを買ったが……

私はかつて、猫タワーを購入し、そして捨てた。
なぜなら、めっちゃバカにされたからである。

「樋口が猫タワーなんぞ買って、ほんまアホや」
などとブログに書かれ、樋口が買ったアホなものリストも公開された(他には花粉症用メガネカバーなど)。

犯人は家人である。私がアホであることに異論はないが、私が猫を思う気持ちをバカにされるいわれはない。そして、他の誰かの好きなものに対しても、バカにしてはいけない自分が興味がないものにとって何が重要で何が重要でないのか、わからないからだ。そもそも興味がないのだから。

そして、購入した猫タワーは安定せず、グラグラした。家人には
「そんないらんもん買うからや。しらんわ」
と言われ、グラグラも直せない私は猫タワーに対して良い気持ちを持てなくなり、結局捨てた。「無駄なもんを買うアホ」のイメージはさらに強固となった。

『タコピーの原罪』のタッセル教室

『タコピーの原罪』にも、似たエピソードが出てくる。まりな母がタッセル教室に通おうとして、夫にくだらないと罵られる。そのタッセル教室は本当にくだらないのだろうか? その問いに対する答えは、おそらくない。タッセルに興味がある人にとっては素晴らしいものかもしれないし、そうでないのかもしれない。タッセルにもまりな母にも興味がない人にとっては、わかりようがないのだ。

そして、タッセル教室がくだらないかどうかは、まりな母本人にもあまり関係がない。まりな母も、タッセルにそんなに執着してはいないのではないか。彼女は彼女なりに荒れた生活を変えたいと思った。そのために、自分が気分よくいられる環境を構築するきっかけが欲しかったのでは……。

猫タワーはいる?

結局、猫タワーはいるのだろうか。
仕事で猫タワーについて書く機会があったので、改めて考えた。

猫には縦の移動があった方がいいので、猫タワーは必要。ただし、別の棚などで代用してもいいし、市販のものでなくて自作してもいい。
そこに猫への思いがあるならば、どちらにしても、きっと良い環境になるだろう。

猫タワーはないけど、私のDIY棚を気に入ってくれているチビ