※こちらの記事からの妄想日記で、記事とは内容は関係ありません。
「Good luck!」
留学先へ向かう空港のラウンジで、男友達からLINEスタンプが届き、
私は彼を友達リストから削除した。
あまり自分から動くことは少ない人生だったように思う。
親に言われるまま勉強し、進学した。
成績が伸びて喜ばれるのはうれしかったし、勉強は苦手ではなかったので苦痛ではなかった。何より、テストには正解があった。
希望した一流企業にも採用され、私は何も間違っていなかった。
それまでは。
就職活動中に出会った男友達のことを、私はずっと好きだったんだと思う。
時々はデートみたいなこともしたけれど、友達なのかそうでないのか、あいまいな感じが続いていた。最近連絡がないな?と思うと、彼は新しい彼女との旅行をinstagramで投稿している、ということが何回かあった。
私は彼の彼女履歴を全て知っているが、私には何もなかった。
気付けば周りは結婚したり別れたりもしていたが、どうやって他人と結婚するほど踏み込むことができるのか、私にはピンと来なかった。きっと何かきっかけやテクニックがあるのだろう、と本を読んだりもしてみたが、「ポジティブにふるまう」などが書いてあり、どうすればいいのかあまりよく分からなかった。
私は勢いで行動したりできないし、相手からも勢いで求められるようなタイプではないのかもしれない。
キャリア構築のためにMBA社内留学制度を希望しても、なんだかんだ上司にはぐらかされていつになるの分からない。実力を認められていない気がして、指示されてもいちいち責められているように感じてしまい、ふさぎ込むようになった。
私には、一度すべて断ち切る必要があった。
会社をやめ、留学した。
それは、初めて周りの意志にそむいて自分で決断したことだった。
一人でなんでも決めなくてはいけない留学先では大変な思いもしたが、様々な刺激も受け取った。私が思っていたよりも恋は簡単にはじまり、簡単に消えることも知った。
そして今、私はマタギになった。
学位に意味はないけれど、学んだ知識はいかせるところがあると思う。
役に立たないことなど何もないし、
人生が失敗かどうかも、他人が決めることではないのだ。
※妄想日記